cool vienna!

ひょっとしてひょっとするとcool、かも知れないvienna。

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注文の多い放出品



世の中には変わったお店があるものです。

その代表とも言うべき、かの宮沢賢治の「注文の多い料理店」。料理を食べに入ったお店なのに、いつの間にか自分が料理されちゃうはめになるシュールな物語。私はタイトルの「レストラン」でもなく「食堂」でもなく「料理店」っていうところが好きです。何の料理であれすごく美味しそうだから。それはともかく私の身の周りの変わったお店ってのはですね、実は「お金の要らない古着店」です。つまり素晴らしいお店ってことです。パラダイスで

す。ヤッホーです。値段のことを考えずに、試着もしないでどんどん選んでいけるんです。しばらくすると両手にはいっぱいの古着。るんるんる〜ん。そしてそろそろいっかという気になります。今日はこの辺でカンベンしてやっかと。ところが問題は、そう簡単においとま出来ない。人間の習性と言うか慣習と言うか、お勘定ナシのおいとまはどうしても後ろ暗い気がして、お店を出るタイミングが掴めないんです。別にやましいことは何もしていないのに、それどころか向こうはさぁ持ってってくださいって言ってくれてるのに。さらに自分のバッグにそれらを入れる時になると、なにげに陰の方へ行ってコソコソ、サササッとなり心臓もドキドキしちゃいます。そうして毎回エイヤーっ!て走ってお店を出て行くのです。ところでこのステキなお店、大学生のオナゴたちが「経営」するリサイクルのお店なのです。この場合の「経営」は利益ナシの売った買ったナシの、つまり愛想笑い一切ナシのあっさりしたオナゴたちです。先日「もらってばっかも悪いから、たまには自分の古着を持って行こう」と思い立って、自慢じゃないけどちょっといい古着も含め、イケアの青いバッグをパンパンにして2袋、アイテム数にして優に数十枚の古着を張り切って持って行ったんです。彼女たちの喜ぶ顔を思い描きながら、えっちらおっちら。…ドサっ。(バッグを床に置いた音)「これ持って来たんだけど」とさりげなくかつもったいつけた感じでそこにいた鼻ピアス&ドレッドヘアのひとりに告げた私。すると彼女はこれ以上ない位あっさりと言い放ちました。「あぁハンガーはその下の段ボール、でパンツのハンガーは向こうの段ボール、それぞれの服を掛ける場所は知ってるわよね」と……。そうして遥か遠い昔のアシスタント的技能をフルに発揮しつつ、その日は一時間以上もそのお店に滞在するはめになったのでありました。

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