cool vienna!

ひょっとしてひょっとするとcool、かも知れないvienna。

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禁断のエピソード
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昔、「アブサン」というお店に誘われたことがあります。
まだ東京に住んでいた20代の頃、とってもステキなスポーツマンの人に。それで私は、たしか「アブサン」という名前のフランスのお酒があったな…と気付き、それはフランス風のバーなのであろうと信じて、そんなオシャレなお店に誘われてウキウキしていました。ところがその日そのお店へ行ってみると、「アブサン」は「アブサン」に違いないのですが、カタカナの「アブサン」ではなくて、アルファベットでもなくて、ひらがなの「あぶさん」だったのです。つまりそのお店は、水島新司の野球マンガ「あぶさん」から付けられた、「あぶさん」という名前の居酒屋だったんです。お店の小鉢にも、大皿にも、小皿にも、すべてあの「あぶさん」が描かれていたのを覚えています。お客さんは、私を案内してくれた人も含め、みんな「あぶさん」ファンの常連の方々のようでした。先日、かつては禁断の酒と呼ばれた、正真正銘、アブサンばかりを何種類も集めて出しているこのバーを見つけて、久々にそんな遠い昔の出来事を思い出しました。その後、その人とは何となく会わなくなってしまったけど、今思えば良い居酒屋だったし楽しい思い出です。まだあるのかな「あぶさん」。そして自分自身のこととは言え、「まったく若いオンナは鼻持ちならないよっ」って感じです(笑)。ところでこの、水島さんのじゃなくて、フランスさんの「アブサン」は、薬草の香りが強いので、人によって好き嫌いがはっきり分かれるけど、私はけっこう好きです。あれ、何ででしょうか、液体の色が黄色やグリーン、青なんてのがあってとってもキレイ。パリのカフェやバーなどで頼むとお水のカラフェが一緒に出て来て、自分で割りながら飲むのが一般的です。透き通ったその液体が、水を入れたとたん濁るのも不思議です。この日、このアブサン・バーで見たのは、バーテンダーの人が、専用のスプーンに角砂糖を乗せて、それをフランベしつつ、これまた専用のクラシックなウォータージャグ的なものの、その左右に付けられた小さな蛇口から水をちょぼちょぼ…と、フランベ角砂糖の上から注ぎ、しばらくしたらそのエレガントな専用スプーンで、カラカラとグラスの中をかき混ぜて出してくれる、まぁ必要以上にめんどくせぇなと言っちゃえば元も子もないのだけど、とってもレーゾン・デートルなアプローチを取ってる、とってもとってもロマンチックなお酒なのでした。揃えてあったグラスも、アンティークのチェコグラスをはじめ、趣味の良いものばかりでした。ちなみに、それらに「あぶさん」は描かれていませんでした。
| manakuma | food + drink | 17:00 |