cool vienna!

デカダント&ビザール&のほほ〜ん。私の住む街ウィーンの素顔です。

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不思議の国の南瓜


バウミーお手製のカボチャのスープ。
どう考えても手じゃなくて、ブレンダーを使って作ったと思われるんですけ
どね。それはさておき、表面で渦を巻いてる茶色のオイルはカボチャの種を
搾ったオイルです。正真正銘オーストリアの名産品。自慢〜っ。味は濃厚で
独特の香ばしい香りがして美味しいんですよ。こうしてマイルドなカボチャ
のスープの味を自らの種の味でぐんとひきたててくれます。たとえば鶏肉を
卵でとじたものが親子丼なら、こちらは名付けて一物全体スープ。だって、
ちゃんときっちりカボチャ丸ごとですからね。ほかにもレタスやルッコラと
リンゴのサラダなんかにもよく合います。私がこのカボチャの種のオイルを
好きな理由はもうひとつあります。実はこれ、ここでは茶色に見えてるんで
すけど、実際の色は不思議なことに紫色と緑色なんです。決してその中間っ
てわけじゃなくて、この2色両方なんです。つまり紫色にも見えるし、緑色
にも見える。ね、不思議でしょー。だから同席の人々と一緒に食べ終わった
あとのスープ皿やサラダボウルに残ったオイルを眺めて「不思議だよね〜」
って、レクリエーション的な時間も楽しめちゃいます。(楽しむかっ)
| manakuma | food + drink | 01:00 |
モックンの送迎車


シブがき隊の中では、強いて言えば私はモックンファンでした。
そんなこんなで「おくりびと」を観ました。おもしろい映画でした。そして
もしもモックンにこのようにしておくっていただけたら、確かに私はとって
も光栄です。劇中にありましたが、死が生の延長線上にあるかのように死を
ひとつの「門」とする考え方。対して私はつい「崖」のようなものだとイメ
ージしてしまいますけど…。どうやらまだまだ修行が足りません。そう言え
ば、是枝監督の「ワンダフルライフ」なんてのもありましたね。死後一週間
の間、どこか仮の場所にいて、それぞれ自分の一番幸せだった時の映画を作
るというストーリー。ステキな考え方です。でどれが正しいかなんて、生き
ている私たちには誰も出せない答えなんですけどね。ところで、近所でよく
見掛けるこの車は、どうやら以前おくりぐるまとして使われていたものらし
いんです。それはご覧のように一目瞭然で、ウィーン市かどこかに所有され
てたものが、払い下げでどなたかに譲られたようです。ガラス窓に彫られた
十字架と羽を見ると、私はいまだにドキリ!としちゃいます。メインのスペ
ースには、ペット用の大きなクッションが二つ置いてあるので、現在の持ち
主はおそらく大きな犬を数匹飼っているらしい。当の本人(本犬)たちは、
無邪気に何も気付かずに、送りも迎えもこれ一台です。
| manakuma | cinema | 01:00 |
クルミに吠えろ!


ところで、秋は意外にも騒々しい季節です。
と言うのも、私の住むアパートの中庭には背の高いクルミの木があるんです
ね。で、あろうことかその木のすぐ下にトタン屋根の物置小屋があり、真夜
中にクルミの実が、そのトタン屋根めがけて真っ逆さまに落ちるわけです。
何せ背の高い木なのでクルミは空中で思いっきり加速され、トタン上に着地
するたびに「パーンっ!」「パーンっ!」と乾いた音が庭中に響き渡るんで
す。その瞬間、この庭を囲むアパート全棟の全戸の全寝室の、うとうとと今
まさに心地よい眠りに落ちらんとする人間たち全員が、「ぎゃっ銃声だ!誰
かが撃たれたに違いないっ!!」と驚いて、ガバッと飛び起き上がざるを得
ないという事態が起こります。(…どうでもいいけど、トビオキアガザルヲ
エナイって日本語、合ってますか?)もちろん私もそのうちのひとりです。
だから、飛び起き上がざるを得ない。で、それは人間だけじゃありません。
ペットの猫だってインコだってウサギだってトカゲだってアメンボだって、
きっと飛び起き上がざるを得ない。(もういいって)そんなわけで、どうし
ても刑事ものの夢が多い今日この頃です。
| manakuma | daily view | 01:00 |
インディアンの秋


食欲の秋。私の好きなオーストリア料理のデザートです。
どこのレストランでもある伝統のデザートで、ナッツ入りのしっとりとした
チョコレートケーキに暖かいビターチョコレートのソースがたっぷり。添え
られたこれまたたっぷりのホイップクリームとあいまって、ドラマチックな
ディナーの終焉を醸し出してくれます。そんなこんなで確かに好きは好きな
のですが、これを頼む時に私がちょっと複雑な気分になっちゃう理由は、
「モア・イム・へムド」というこのデザートの名前にあります。でもこのド
イツ語をここで訳すことは、どうかお赦し願いたい。そんな気分。そういえ
ば思い出したんですけど、昔、東京のうちの近所にあった私と妹が大ファン
だった美味しいケーキ屋さん。そこのケーキのひとつに、ナッツやドライフ
ルーツが入ってリキュールたっぷりのパウンドケーキ風のものがあり、それ
がやっぱり「インディアン・プリン」と呼ばれていました。カスタードプリ
ンとは全然違うので、不思議な名前だなぁといつも思っていました。あとで
知ったのは、スポンジケーキの切り落としのようなものを集めて小さな型に
詰め、ガムシロップやリキュールをしみ込ませたものをイギリスではプディ
ングって呼ぶんですね。パンプディングってありますけどあの類い。だから
あのケーキはインディアン・プリンだったんです。でも、なぜインディアン
なのかは、これも想像にお任せです。ところであのケーキとインディアン・
サマーとの関連性はいまだに分かりません。
| manakuma | food + drink | 01:00 |
デーモンと人間と


数ヶ月前、自分はFACE BOOKが大好きだと言うフィンランド人のウェッブ
関係者を囲んで、FACE BOOKについて何人かで話しをしていた時のことで
す。ほかのソーシャルネットワーキングとの違いは?具体的にどんなところ
が好きなのか?と矢継ぎ早の私の質問に対し、彼女がニッコリ微笑んで言い
ました。「自分でもよく分からないんだけど、単にFACE BOOKそのものが
持つ『nature』が好きなのね」と。ともすると矛盾のように聞こえるこの
natureという言葉が、なぜかそれ以来とても気になっていました。そうし
てるうちに、以前から私が考えあぐねていた日本語で言うところの「性
(さが)」という言葉こそが、それに当たることを自然に理解しはじめてい
ました。……という前置きを踏まえて。そんな最近、私はラース・フォン・
トリアー監督の「アンチ・クライスト」を観ました。前述の一考を証明する
かのように、natureはまさに「性(さが)」であり、果ては「人間」であ
るということ。究極は、ご存知「人間だもの…」に尽きるということ。また
タイトルの「アンチ・クライスト」は=デーモンであるというのがカソリッ
クの解釈であり、ホラー的な文脈でこのストーリーを捉えることも出来る。
でもこの結末に対してこれまたやはり矛盾して聞こえるかも知れないけど、
見終わったあとに不思議なほど何かに救われたような清々しい気分の自分に
気付き、クライストでもデーモンでもなく、もしも人間(nature)という
考え方が人間(nature)を救うという意味だとしたら、このタイトルは、
まるっきり真っ当にめちゃめちゃ正しいと日本人的(または相田的)解釈を
もって、しばらくの間ひとりうなずいていたのでした。ラース・フォン・ト
リアー監督、誰がなんと言っても私は信奉者です。
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